毎月の収支がトントンで、貯蓄がほぼ無いAさんの世帯では、マイホーム購入により住宅費の支出が増えるので、購入後の毎年の収支は当然赤字になります。現在の家計の状況ではマイホーム購入はおすすめできません。
家計の収支を改善する方法は、大きく2つしかありません。
・「収入」を増やすこと
・「支出」を減らすこと
なんだ、あたりまえじゃないか、と思われたかもしれませんが、この2つだけです。
収入面では、アベノミクスにより会社員の給料はアップしていますが、微増であり今後毎月何万円も上がることは考えにくいです。お子さんがまだ小さいうちは、妻も育児のため働くことができず、家計全体の収入アップはなかなか望めません。
Aさんの世帯では、お子さんが3歳になって奥さんが働く方針です。
支出面では、特に家計簿をつけられていない世帯は、“お金はどこに消えたんでしょう”的な使途不明金が多いです。家計を見直す良い機会なので、“お金の行き先”を把握するようにしましょう。
支出を減らす上で大切なことは、食費・光熱水道費といった生活に直結する基本生活費を削減することは限度がありますし、効果が限られます。見直すべきは、毎月月末に口座から引去られている“固定費”です。「保険料」「通信費」「車両費」等があげられます。これらの見直しは削減効果が大きいので、一度確認されることをおすすめします。
Aさんの世帯では、奥さんが働きに出られるまでは支出の見直しをおこない、毎年の収支が黒字になるようにし貯蓄できる家計を目標にしてもらいました。貯まったお金は、住宅ローンの繰上げ返済や緊急資金等に活用するためです。
Aさんの今の気持ちは、夢のマイホームに向けて“GO”です。