住宅購入、11月末までならお得?

今住宅展示場等に行くと「11月までに住宅の契約をするとお得」と営業されるケースがあるでしょう。

 

 

これは2019年10月の消費増税に対する支援策として、住宅ローン控除が通常の10年間から13年間に延長される特例があり、分譲住宅や中古住宅の場合11月末までの契約の上2022年12月末までの入居が条件となっているからです。

 

 

住宅ローン控除は年末のローン残高の1%が所得税と住民税から差し引かれる、つまり減税される制度です。控除期間の10年目からの3年間は、上述の1%か建物価格の2%÷3の少ない方が控除され、3年間の上限は80万円。

 

期限の11月末までの13年控除と従来の10年控除を、以下の条件で比べると

・3500万円の住宅(建物税抜価格1500万、土地2000万)

・借入額3500万円、金利0.5%、30年元利均等返済

 

10年間の控除額―約290万円

13年間の控除額―約320万円

 

約30万円戻ってくる税金が多くなります。

 

 

住宅ローン控除以外に収入に応じて最大50万円の給付金が受け取れる「すまい給付金」があります。

 

収入450万円以下なら50万円、450万円超525万円以下なら40万円と収入により給付額は異なり、775万円以下の方が対象、その期限は住宅ローン控除と同じです。

 

 

住宅ローン控除の特例とすまい給付金というお得な支援策があるので11月末までに急いで契約した方が良いのでしょうか?

 

 

すでに物件や資金計画が決まっている方以外は、拙速は禁物。

 

 

前回のブログ「こんな家計は要注意」にも書きましたが、住宅という年収の何倍もの買い物を借金して買う行為はリスクがあります。現在の家計の収支をきっちり見すえた上でライフプランに基づいた資金計画を立てることが重要。

 

 

来年以降の支援策は規模縮小が取りざたされていますが、コロナ禍で低迷している景気下支えとして住宅ローン控除は延長の方向です。

 

 

マイホームは生涯最大の買い物ですので、しっかり準備をしてからでも遅くはありません。